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ショートメッセージ2014年7月

7月27日 聖霊降臨後第7主日  ―印刷用PDFはこちら

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「天の国はからし種に似ている。人がこれを取って畑に蒔けば、どんな種よりも小さいのに、成長するとどの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て枝に巣を作るほどの木になる。」
(マタイによる福音書13章31節b〜32節)

 今週の箇所を含むマタイによる福音書13章において、イエス様はたとえを用いて語ります。「種蒔く人のたとえ」に始まり、「毒麦のたとえ」、そして本日の「からし種のたとえ」、「パン種のたとえ」と続いていきます。
 イエス様は舟に乗って腰を下ろされた状態で、岸辺に立っている群衆に対して語っておられました。その場面を思い浮かべてみましょう。あなたは今、湖の岸辺に立っています。周りにはいろいろな所から集まった群衆が、そして視線の先には舟に乗ったイエス様。そのイエス様は、二つのたとえを語られます。「天の国はからし種に似ている」、「天の国はパン種に似ている」。
 この言葉を聞いて、周りの人たちはどう思ったでしょう。「天の国がそんなものにたとえられるだって」と、首を振りながら、渋い表情をした人もいたかもしれません。
 からし種は当時のユダヤの格言でも「小さいもの」として用いられていました。その小さいものが、空の鳥が枝に巣を作るほどになる。ここまではまあ良いでしょう。ですが「パン種」というのは、聖書の他の箇所ではすべて悪い意味で用いられています。祭儀上不浄であり、汚れている。過越祭の時には家じゅうのパン種を取り除かないといけないとまでされているものを、イエス様はたとえの中で用いられました。
 小さいもの、取り除かれるべきものが、驚くべき大きさになって人を住まわす、全体を膨らせて人を養う、それが天の国だとイエス様は言われるのです。
 きっとほとんどの人は理解できなかったでしょう。このたとえ以外にはイエス様は群衆に対して何も語りませんでした。
しかし群衆は見るのです。イエス様というパン種が、5つのパンと2匹の魚を、5000人を養うものに変えられるのを。そして群衆は知るのです。イエス様はわたしたちを憩わせる木になるために、一粒のからし種として、十字架の死を通して一度地に落ち、復活されたということを。
 イエス様は44節からのたとえは群衆には語っていません。家に入られ、弟子たちだけに「天の国は」と語られました。あなたはまだ、岸辺でイエス様を遠くに眺めていますか。イエス様の招きに応じて、イエス様と共に舟に乗り、そのそばでたとえに耳を傾けているでしょうか。

7月20日 聖霊降臨後第6主日  ―印刷用PDFはこちら

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僕たちが主人のところに来て言った。『だんなさま、畑には良い種をお蒔きになったではありませんか。どこから毒麦が入ったのでしょう。』
(マタイによる福音書13章27節)

 このマタイによる福音書13章の中には、天の国についてのたとえが多く出てきます。今日の箇所も、24節の「天の国は次のようにたとえられる」という言葉から始まります。
 ある人が良い種を畑に蒔きます。しかしその畑に、敵がやってきて毒麦を蒔いていきます。すると、芽が出た時に、良い麦に交じって毒麦も成長していきます。
 わたしたちも植物を育てる時に、本来大きくしていきたいものではなく、「雑草」が大きく育っていき、大切な草花に絡み付き、日光を遮り、栄養を奪っていく様子を見ることがあります。そのような時に、わたしたちはどうするでしょうか。自分が「邪魔」だと感じている「雑草」を引き抜いていくのではないでしょうか。
 2000年前のイスラエルにおいても、多くの場合、良い植物を守るために、悪い植物が出てきたらそれを引き抜いていたようです。でもこのたとえを聞いている人たちはさぞかし驚いたでしょう。しもべたちは言います。「(毒麦を)行って抜き集めておきましょうか」と。その言葉に対し、主人は「刈り入れまで、両方とも育つままにしておきなさい」と告げるのです。
 「毒麦をすぐに抜いてしまうのではなく、刈り入れの時までそのままにしておきなさい」。わたしたちは日常生活の中で、他人を裁き、人の欠点にばかり目をやってしまってはいないでしょうか。「彼こそは毒麦だ」と、その人のことを取り去り、排除しようとはしてはいませんか。
 神さまは言われます。「刈り入れの時まで」と。神さまがすべてを裁かれるその時まで待ちなさい。裁くのはあなたたちではない、裁くのはわたしである、というメッセージがここにはあります。
 そしてもう一つ、わたしたちはこの箇所を読むときに、「わたしは良い麦である」と思うかもしれませんが、果たしてそうでしょうか。自分が毒麦ではないと、はっきりと言えるでしょうか。そう感じた時に、「刈り入れの時まで」と言われ、わたしたちの悔い改めを待っておられる神さまの寛容な言葉は、わたしたちにとって大きな慰めとなるのだと思います。

7月13日 聖霊降臨後第5主日  ―印刷用PDFはこちら

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ところが、ほかの種は、良い土地に落ち、実を結んで、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍にもなった。耳のある者は聞きなさい。」
(マタイによる福音書13章8〜9節)

 この箇所は、いわゆる「種を蒔く人のたとえ」(マタイ13章1〜9節)の最後の部分です。2000年前のイスラエルの種蒔きの様子は、わたしたちの知る一般的な種蒔きとは違っていました。そこでは種を掴んでばらまくというやり方や、種の入った小さな穴の開いた袋を家畜に背負わせ、ゆっくり歩かせることで、種を少しずつ地面に落とすやり方がありました。いずれのときも、種を蒔いたあとに、鋤で地面を掘り起こし、種を地面で覆います。従って蒔いている途中で風に吹かれる種もあれば、鋤で掘り起こしている途中に、どこかに転がっていく種もあったのです。
 ある種は道端へ落ち、ある種は石だらけの所に落ち、ある種は茨の中に落ち、そしてある種は良い土地に落ちたという言葉にはこのような背景がありました。
 ここで聖書は問いかけます。み言葉という種は、一体、どの土地に落ちるのでしょうか。み言葉を受けるわたしたちの心は、どのような土地なのでしょうか。
 わたしは道端のように、かたくなな心を持っているのではないだろうか。せっかくみ言葉が与えられても、耳を傾けず、悟ることができないのではないか。わたしは石だらけで土の少ない所のように、み言葉を聞いて、瞬間的に燃え上がる心を持っているが、根がないように、ちょっとした躓きで信仰の芽を枯らしてしまうのではないか。わたしは茨のある土地のように、世の中の思い煩い、世間体や世俗的なことに覆いかぶされ、苦しくなっているのではないか。
 イエス様は、このたとえを「四つの土地のたとえ」ではなく「種を蒔く人のたとえ」として語られました。種蒔く人とは誰でしょう。そう、イエス様です。
 イエス様はみ言葉という種を蒔かれます。それは良い土地にだけ落ちるように丁寧に蒔くのではなく、それこそ「ばらまく」のです。今のわたしたちが、道端であろうと、石地であろうと、茨で覆われていようとも、いつか良い土地に変えられる、そして豊かな収穫をもたらすことをイエス様は期待しておられるのです。
 「さあ、あなたも豊かな実りをもたらす良い土地となりなさい。わたしはずっとみ言葉の種を蒔き続けよう」。そのイエス様の言葉が、あなたの耳にも届いていますか。

7月6日 聖霊降臨後第4主日  ―印刷用PDFはこちら

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疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。
(マタイによる福音書11章28節)

 教会の前を通ると、扉の横や掲示板にこのような聖書の言葉が書かれていることがあります。「疲れた者、重荷を負う者」と呼びかけられて、ドキッとする人が大勢いるということなのでしょうか。「これは自分のことに違いない」、実際に教会の扉を開けるまではいかなくても、こう思う人は少なくないのでしょう。
 しかし、マタイによる福音書の今日の箇所の少し前(マタイ11:20-24)を見てみますと、イエス様が嘆かれている場面が描かれています。数多くの奇跡がおこなわれたにもかかわらず、悔い改めない町々に対して、「お前たちはどうして信じないのか」と叫ばれるわけです。
 そしてこの叫びは、わたしたちに対してのものでもあるのです。イエス様に寄り頼み、委ねることを拒む人たちに対し、叱るイエス様。しかしすぐその後に、イエス様は神さまをほめたたえるのです。幼子のような者たちに、救いの道を示された神さまをほめたたえ、そして「だれでもわたしのもとに来なさい」と招かれるのです。
 さらにイエス様は、わたしの軛を負い、わたしに学びなさい(マタイ11:29)と言われます。軛とは家畜の首につける木の枠で、二頭が並んで作業できるようなものです。
 「わたしの軛」、イエス様の軛ってどのようなものだったのでしょうか。自分に合わない軛をつけられると、家畜は痛がってまるで仕事にならないそうです。逆に自分にぴったり合った、なめらかな軛だと、さっきまで重くて動かなかった荷物も軽々と運べます。あなたにつけられたイエス様の軛は、どちらですか。あなたに合っていますか。
 また、軛には二頭の家畜が並んでつけられます。あなたの横で一緒に歩んでいるのは誰ですか。わたしは思います。その方こそイエス様であると。


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